アイシングはもう古い?

スポーツやトレーニングの現場で「運動後はとりあえず冷やす」という考え方は長年の常識として定着してきました。

特に打撲や捻挫、肉離れなどのケガ、あるいは野球の投手などが登板後に肩を冷やす姿は多くの方が目にしたことがあるのではないでしょうか?

しかし、近年ではその「アイシング」に対する見方が変わりつつあります。

最新の研究や、アスリートの実践ではアイシングが必ずしも万能ではなく、むしろ回復や成長を妨げることもあるという意見が増えてきています。

RICE処置からPOLICE処置へ

以前はケガをした際の応急処置として「RICE処置」(Rest 安静   Ice 冷却  Compression 圧迫  Elevation 挙上 の頭文字を取ってRICE処置)が推奨されていました。特に Ice 冷却 は炎症や痛みを抑える目的で広く使われています。

しかし、最近ではRICE処置に変わり、「POLICE処置」(Protect 保護  OptimalLoading 適切な負荷  Ice 冷却  Compression 圧迫  Elevation 挙上 の頭文字を取ってPOLICE処置)という概念が注目されています。

注目すべきは、「Rest 安静」が「OptimalLoading 適切な負荷」に置き換わっている点です。

これは過度な安静よりも、早期から安全な範囲で少しずつ動かすことが回復(復帰)を早めるという考えに基づいています。

「Ice 冷却」の落とし穴

筋トレや激しいスポーツの後にアイシングを行うと、血管が収縮し血流が一時的に低下します。これは一見すると炎症を抑える効果があるように思えますが、同時に筋肉の修復や成長に必要な栄養素や免疫細胞の流れも妨げることになります。

実際に、運動後のアイシングが筋肉の回復を遅らせたり、筋力や筋肥大の効果を低下させる可能性があるという研究結果も報告されています。

また、アイシングによって炎症を過度に抑えてしまうことで、本来体が自然に行う修復プロセスが働きにくくなるともいわれています。

つまり、アイシングは「炎症を抑える」反面「回復や成長を妨げる」リスクもあるのです。

プロアスリートの間でも見直しが進む

メジャーリーグのピッチャーたちは、かつては登板後にアイシングをするのが当然のルーティンでした。ところが最近では、その習慣を見直す選手も増えてきています。

特に「Marc Pro」などのアクティブリカバリーデバイスを導入し、筋肉を軽く動かしながら血流を促すという方法が注目を集めています。これにより、炎症を抑えるだけでなく、筋肉の修復を促進することが期待されます。

アイシングを完全にやめたわけではありませんが「すべての選手に一律に適用するものではない」という認識が広まりつつあります。

アイシングはいつするのか

ここまで読むと、もうアイシングは必要ないのでは?と思われるかもしれませんが、すべての場面でアイシングが不要になったわけではありません。

例えば

・ケガ直後の急性期 炎症や内出血を抑え二次的低酸素障害を防ぐ目的で使用

・強い痛みや熱感がある時 神経伝達を一時的に抑えることで痛みを軽減

ただし、疲労回復や毎回のトレーニング後などの場面では、ストレッチや温熱、軽い運動といったアクティブリカバリーの方が適している事が多いです。

アイシングは正しく使おう

アイシングは悪ではありません。しかし、その効果や役割を理解し、必要なタイミングで使うことが大切です。

回復力を高めたい、ケガを早く治したいと考えるなら、リカバリー方法を見直してみることが結果的にパフォーマンス向上につながるかもしれません。

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